点字印刷の仕組み
点字は、基本的に縦3列、横2列の6つの点で表現されます。(漢点字と呼ばれる形式は8点)その6つの点のどこが出っ張って点になっているのかで、50音と、濁音、半濁音、数字、アルファベットなどが表現できます。この点字は、いうまでもなく手で触れて読むものですから、点字の「点」は盛り上がっています。点字を印刷するという事は、紙などの素材に、指で触って分かる凹凸を作らなければいけません。手書き(?)の場合は点字機などを用いて点字を作りますが、点字を使った本はどのように印刷されているのでしょう。
代表的な印刷方法は、エンボス加工です。この印刷方法は、点字の印刷に限らず、様々なものの印刷に用いられています。エンボスとは、「浮き出しにする」という意味で、エンボス処理されたものは、表面は出っ張りがあり、それを逆に裏から見るとへこんで見えるものです。印刷する方法は、凹凸のある二枚の板を用意し、その間に紙を挟みこんでプレスすることで、点を盛り上げます。
また、スクリーン印刷も良く使われる方法です。通常のスクリーン印刷も、インクが盛り上がる特殊な印刷方法ですが、点字を印刷する場合はこのインクの盛りが更に厚くなるように加工します。
また、最近は立体コピー機が登場し、すぐにでも点字のコピーを作ることが可能になりました。熱を与えることで盛り上がる、発泡性の薬品が塗られた、専用の紙にコピーをすればOKというお手軽なものです。